ピースボートの歩き方

ピースボートは豪華クルーズとは違う生活が待っていた!

ピースボートの船内は、飛鳥2やダイヤモンドプリンセスと違う!

ピースボートの船旅は世界一周約100日間あります。
ピースボートクルーズでは、どのくらいの洋上生活があるかご存じでしょうか?ピースボートクルーズのパンフレットを見て調べたら、だいたい旅の3分の2が洋上になります。つまり約2ヶ月間は船の上ということなので、洋上生活をどう楽しむかを考える必要があります。「船旅=船内生活は暇」と思っている人が多いのではないでしょうか?

ピースボートの地球一周クルーズで使用しているのは「オーシャンドリーム号」という1981年にデンマークで建造された比較的新しい船です。総トン数は35,265t・全長205m・全幅26.5mとかなり大型の本格外航客船で、乗客定員数が1,422人というのも驚きです。

ピースボートの船旅において船内で過ごす洋上の割合は約7割と言われています。細かくは各クルーズにより寄港地の数や寄港日数が異なるため変動しますが、おおむねこの割合であると言われています。

この様な数字を目にすると「船内って暇じゃないのかな?」「船の中って毎日何してるの?」と疑問符が浮かびますよね。ピースボートには一般的な豪華客船クルーズと一味も二味も違う、船内生活の楽しみ方があるのです。今回は船内の生活にまつわる基本情報から楽しみ方まで、様々な角度から船内をレポートいたします。

オーシャンドリーム号の基本情報

<部屋と食事について>

オーシャンドリーム号

部屋の種類

クルーズ中は部屋が我が家となります。ピースボートクルーズでは大きく分けて4パターンの部屋の種類があります。
2段ベッドが2つ設置されている4人部屋「フレンドリータイプ」です。この部屋はできるだけ旅行代金を抑えたい方や、一人参加で友達を作りたい方などに人気の部屋です。この部屋を選ぶ方のほとんどが一人参加者で、部屋のメンバーは性別や世代などを加味し旅行会社の方で割り振られます。まれに「4人部屋希望だけど、一緒に参加する友人と同じ部屋がいい!」という方もいらっしゃるので、そのような場合は同部屋希望を申請することで同じ部屋になることもできます。

夫婦や友達同士での参加の場合は「ペアタイプ」がオススメです。部屋にベット2つが設置してあるタイプで、シルバー世代のご夫婦に人気の高い部屋となっています。ハイグレードのお部屋ではプライベートバルコニーが付いているものもあります。

「セミシングルタイプ」は、「ペアタイプ」の相部屋バージョンで、「一人参加だけど安価にプライベート空間も欲しい」という方に人気の部屋です。ベッドとベッドの間をカーテンで仕切ることができます。

「シングルタイプ」は、部屋ではゆったりと一人静かに過ごしたい人にオススメです。
全ての部屋に共通している設備はシャワー・トイレ・テレビで、各タイプごとに窓ありと窓無しの部屋があります。「ペアタイプ・バルコニー付き」の部屋にはバスタブと冷蔵庫があります。



オーシャンドリーム号

食事

毎日の食事は旅行代金に含まれているので、食べる度にお金を払う必要はありません。船内には数か所レストランがあるのでその日の気分によって好きな場所やメニューを選ぶことができます。

食事は本格洋食のコースメニューや和食、軽食ビュッフェなどバラエティに富んでいるので食べ飽きることはありません。ベジタリアンやアレルギーを持っている方用のメニューもあるので安心です。寄港地に着いたとき、多くの方は現地で食事を楽しみますが「どうしても現地の食事が合わない!」「無性に船でご飯が食べたい!」という場合もあるかと思います。船のレストランは寄港中も食事を提供しているので、いつもと変わらず船内で食事することも可能です。「できるだけお金を節約したい!」という人は観光の途中で少し船に戻り、船内で食事してからまた街に繰り出すという方法もあります。

オーシャンドリーム号の船内生活

ピースボートで使用するオーシャンドリーム号という客船で、わたしは世界一周旅行をしました。

オーシャンドリーム号に乗って伝えたいことは「船内生活こそがピースボートクルーズの楽しさ」だと思いました。わたしは寄港地よりも船内生活が楽しかったです。船旅と聞くとタイタニックみたいな豪華客船で、年配な方やシニア世代が多く参加していると思っていまいました。社交ダンスやエンターテイメントショーがあったり、はたまた紳士淑女のたしなみでカジノがあったりするのでは?とイメージを持って乗船しました。

世の中多くのクルーズ船である、日本郵船の飛鳥2、三菱重工のダイヤモンドプリンセス、商船三井のパシフィックビーナスなどの豪華客船は、わたしのイメージ通りの雰囲気だと、話しを聞く限りでは思います。ピースボートで世界一周した正直な感想としては、豪華客船とは全く異なる楽しさがあると感じました。ピースボートには世界一周クルーズも若者が多く乗船しています。自分が楽しむために自分達で企画を立ち上げチャレンジしてピースボートの船の中を楽しませてくれます。そしてシニアさんのバイタリティも素晴らしいです。若者に寛容でコミュニケーション力も高い人たちが多かった感じがします。

ピースボートの予定は船内新聞でチェック

多いときには1日で100個近く企画がピースボートの船内で実施されます。毎日の船内企画の予定表となっているのが「船内新聞」と呼ばれるものです。船内新聞はピースボートの船オーシャンドリーム号内で発行されます。

「船内新聞」にはその日の船内企画の告知などが紹介され、反対のページには船のどの場所で何時にどんな船内企画が行われるのか記載されています。「船内新聞」は日本の新聞のテレビ欄のような形で何が行われるのか分かるようになっています。ピースボートの洋上生活は、この船内新聞をチェックして「明日はどれに参加しようかなぁ~」と乗客自身が考え、翌日の予定を各自が立てるのです。



ピースボートの船内企画一覧

ピースボートの船内生活はどんな企画があるのでしょうか。

オーシャンドリーム号

船内新聞と船内企画

船内生活が始まると毎晩船内新聞が配られ、旅のコラムや参加者の紹介などの記事の他、テレビ欄のように時間軸と船内のスペース名軸が書かれたコマ割りの表が載っています。「いつ・どこで・どんな企画があるか」が載っているので船内生活をより楽しむための必須アイテムとなります。企画は講演会やワークショップ、同好会のお誘い、音楽イベントなど多種多様です。

開催される企画には大きく分けて3種類あります。

ピースボートのイベント企画

「洋上大運動会」や「夏祭り」、「アースデイ」など比較的大きな規模のイベントや、水先案内人と呼ばれるゲストの方の講演会や発表会などはピースボート事務局が企画しています。

ジャパングレイスの寄港地企画

寄港地に関する基本情報や見どころ、注意事項などを伝える「寄港地説明会」など、旅に関するお知らせの企画があります。

参加者による自主企画

参加者自らが特技や趣味を生かして企画するサークルのようなもので、ピースボートクルーズの大きな特徴の1つです。ジャンルなどの制限はなく誰もが自由にイベントを企画することができます。

《水先案内人(ゲスト)》

ピースボートには水先案内人と呼ばれるゲスト人が乗船します。水先案内人とはピースボートが作った造語で、水先案内という船用語からで、港から船が離れる際その港近辺に精通した人が乗り込み、道案内をしてくれる人のことを意味します。

ピースボートの水先案内人と言うと、船内にお招きするゲストの方を指します。世界一周中は、国内外問わず様々な分野のゲストが約20人ほど乗ってきて船内を盛り上げてくれます。もちろん水先案内人の方は世界一周ずっと乗っているわけではありません。5日~30日ほどの短期間乗船となります。水先案内人と呼ばれるゲストの方々が、各々の分野に特化した話をしてくださいます。

ピースボートの船の上で出会う水先案内人ゲストの中には、名前を聞くのが初めな方もいるかもしれませんが、参加してみると意外に面白かったり、数年たったら専門家として新聞やテレビのコメンテーターをしている人もいらっしゃいます。

どんな水先案内人ゲストが船に乗ってきてくれるのかも楽しみにしていいでしょう。正直あまり興味が湧かない企画でも、講演経験が豊富なゲストだったりすると、言葉で惹き付けられ自然と興味が湧いて好奇心をくすぐられることもありました。

ピースボートの水先案内人ゲスト一覧

わたしは、水先案内人ゲストに興味がありませんでしたが、世界一周中に気軽に水先案内人ゲストの話を聞きに行きました。すると新しい知識や知らなかった出来事、驚きや発見が水先案内人の企画に詰まっているな~と感じたものです。
ピースボートステーションサイトを見て、過去の水先案内人ゲストを調べてみました。
紅白歌合戦に出演されたGAKU-MC(ガク・エムシー)さん、アーティストのRicky-G(リッキー・ジー)さんやダンスボーカルユニットのEXILEのUSA(エグザイル・ウサ)さんもピースボートの水先案内人ゲストとして乗船しています。EXILEのUSAさんは、ピースボート船上で音楽ライブやダンス甲子園を企画して、船内全員を巻き込み旅を盛り上げたそうです。

エンターテイナーな方の企画も楽しいですが、違ったおもしろさがある水先案内人ゲストもピースボートには乗船しています。それは【学び】の水先案内人ゲストの乗船です。

世界遺産や社会情勢について話してくれる、その道の専門家による企画も、意義深いと思います。 ピースボートの船で訪れる国の専門家が乗ることがあり、中東に行くとなれば、中東専門家の高橋和夫さんという放送大学の教授が乗ってきて、分かりやすくレクチャーをしてくれます。
今起きている紛争の話や、現地の生活について話してくれたり、若者の人生を考えるための未来企画、環境に配慮したエコ生活を帰国後に取り入れるレクチャー企画などもありました。内容は様々でゲストの講演会は、あらゆる知識の宝庫なので考えが広がっていきます。



水先案内人パートナー

ピースボートの船内では水先案内人ゲストと、もっと深くお話をしたいと思ったら「水先案内人パートナー」と呼ばれる、ピースボートチームに関わってみても楽しいかもしれません。水先案内人ゲストの企画をお手伝いすることになります。水先案内人パートナーはピースボートの船内で募られますので、そこに関わればもっと詳しい話を、水先案内人ゲストから聞くことができますし、一緒に食事をして、水先案内人ゲストの方と親交を深めることができます。

季節に応じたピースボート企画/大型企画

船内の乗客全員が対象の大型企画があり、様々な大型企画がピースボートの旅中に行われます。わたしが最も楽しんだのは、乗客800人以上で行う「洋上大運動会」です。

ピースボート洋上大運動会

ピースボートの船の上に800人も集まって運動会ができる広いスペースがあるのかな~と思いましたが、デッキだと約800人集まることができてしまうのです!
世代もバラバラの老若男女が、4つの団に分かれ大縄跳びや綱引き、パン食い競争や二人三脚というような競技を1日かけて行いました。各団で団長や応援団長なども選出します。運動会用に各団で応援合戦も行い、大人の本気を感じる運動会です。こんなに沢山の人たちが参加する大型企画ですので、ピースボート船内で実行委員が立ち上がって計画をしてくれています。運動会開催の10日前ごろから船内では競技や応援の練習や、団旗作りが始まります。

年齢など関係なく、若者もシニアも一緒になって運動会の準備を楽しんでいます。もちろん参加したくない人は、参加しなくても良いのがピースボートです。わたしはこの大運動会で究極の世代間交流だと感じました。運動会がきっかけでたくさんのシニアさんとのつながりができました。

季節に応じたピースボート企画

ピースボートには季節を感じられる企画もあります。常夏の洋上に入ると「夏祭り」を行ったりします。ピースボートの船上で出店まで用意され、船の施設を活用してお化け屋敷だってやっちゃいます。夕方にはたくさんの参加者と盆踊りで交流となります。
「紅白歌合戦」をピースボートで行ったときには、出演者を募集して選考会が行われたりもしていました。年末のピースボートクルーズに乗った友人から聞いたのですが、洋上で年を跨ぐときには「カウントダウンパーティー」を行ったそうです。「クリスマスパーティー」では寄港地で仕入れたモノをみんなで持ち寄ってプレゼント交換会もしたそうです。

ピースボートでは有志の実行委員が船内を盛り上げる
大型企画を作る縁の下の力持ちが実行委員です。この実行委員は乗客から有志が集まります。そのため同じイベントでもクルーズによって会の内容がアレンジされています。手作り感と思いやりに溢れる企画内容になるように感じます。イベントを成功させるためにみんなが本当に一生懸命でした。自分たちが作り上げた企画で喜ぶ乗客の姿を見て、感動する実行委員もいます。みんなで支え合い、思いやりを持ち合う心がピースボートクルーズにあります。こういう実行委員の存在は大きいでしょうね。



自主企画と呼ばれるピースボートオリジナルイベント

ピースボート船内には毎日100近くものイベント企画が開催されています。この100近くある企画の大半が「自主企画」と呼ばれるものです。「自主企画」の企画者は乗客で、自分の趣味や特技を活かしピースボートの船内で簡単に企画を立てることができます。900人近い人たちがひとつの船に乗船しているので、様々な自主企画が行われます。
例えば「初心者ギター教室」「ゴスペルをしよう」「聖書を読む会」「マジック同好会」など、他には「みんなで大富豪しましょう」なんていう軽い企画もありますし、ヘンテコな企画もありました。「海に向かって本気でカメハメ波を打とう」や「女子のお団子ヘアーにボールペン何本刺さるか実験」など、もう何でもありです(笑)。うん、なんともくだらないのですが自主企画は出会いの宝庫だと思います。真面目でもくだらない企画でも、多様な人と出会い、考えを共有することができるのがピースボートの自主企画です。これは普段の生活では味わえない感覚でしょう。

GET英会話(グローバルイングリッシュ/エスパニョールトレーニング)

GETとはGlobal English /Español trainingの略です。世界一周をしながら英会話やスペイン語会話のスキルUPをすることができます。せっかく世界を旅しているので外国語にふれる時間を作るのも良いと思います。有料・無料の英会話教室があり、自分の好みにあった英会話にふれることができます。無料でもほぼ毎日のように教室を開講していました。ただ海外に行くだけでなく、英語やスペイン語の語学に興味をもち、寄港地ですぐに実践すればピースボートの旅で学びも深くなります。

寄港地勉強会

世界一周中にピースボートが訪れる国々を「寄港地」と呼んでいます。寄港地をを訪れる前にたくさんのことを「知る」企画です。20ヵ国以上も訪れるとなると、あまり知らない国もあり、基礎情報やお土産、観光名所などを紹介してくれます。訪れる国や寄港地のことを全く知らなくてもベーシック情報が船内で手に入りました。

カルチャースクール

日本で教室を受け持っているような専門の先生が船に乗っています。わたしが参加したクルーズでは、社交ダンス、絵手紙教室、ヨガ教室、健康ダンス、太極拳などを教えてくれる先生が乗船していました。カルチャー教室では初心者にも優しく教えてくれ、自主企画とは異なりカルチャー教室専用の先生から教わることになります。大半はオーシャンドリーム号のスターライトラウンジで開催され、誰もが参加できるレベルでレッスンを行ってくれます。

ピースボートの「船内チーム」って?

船内チームとは、企画を実行する上でなくてはならないチームです。各ジャンルに運営作業を分け、クルーズ参加者の中から自由にチーム希望者を募るものです。
具体的には音響チームや設営チーム、新聞の記事作成チームなどがあります。一見大変そうに聞こえますが、チームに入るメリットはたくさんあります。それはチーム員として一緒に作業し苦楽を共にすることで、仲間としての絆が生まれることです。ここでは5つの船内チームのそれぞれの特徴や作業内容をお伝えします。



音響(PA)チーム

船内のイベントや出港式など、クルーズ中の音響など音のすべてを担うのがこのチームです。船を盛り上げるには欠かせない存在です。音楽好きにお勧めなチームです。

企画チーム

主に大規模なピースボート企画を運営するチームです。小道具や大道具をはじめ、企画内容の考案、出演者へブッキング、当日の誘導など裏方好きにはたまらないチームです。大きな企画をやり切った後の打ち上げが最高に楽しいのも特徴だと思います。

映像チーム

船内には「船内TV」という番組があり、全ての部屋のテレビから見ることができます。
この番組では船内で行われた水先案内人企画のレポート映像や、寄港地でのセレモニーの様子、各寄港地の出港式などが映ります。その映像の撮影や編集を行うのが映像チームです。映像関係の技術を学びたい人はスキルと知識が身につくはずです。

新聞チーム

クルーズを通して休むことなく新聞を届け続けるのがこの新聞チーム。毎日異なった記事を掲載するのはもちろんのこと、紙面の編集や入力作業まで行います。文才のある人・イラストが得意な人・真面目な性格の人が輝くチームです。

ブッカーチーム

自主企画の「日付・時間・場所」の予約と調整を行うのがブッカーチームです。全ての企画を支える大事なポジションです。ダブルブッキングや予約の入れ忘れなくスムーズに企画を行えるのはブッカーチームがあってこそと言えるでしょう。

チームは基本的に出入り自由なので、自分の旅のスタイルに合わせて楽しみながら関わ流ことができます。どのチームもメンバーと協力し何かをやり遂げることは、きっと心の財産になるはずです。

まとめ

ピースボートには、今回紹介しきれなかった企画がまだまだあります。オーシャンドリーム号のライトを全て消し「星空観望会」が行われたりもしました。大海原は周囲に明かりが一切ないので、美しい満天の星空を眺められる環境です。バスケットボールやフットサルなどの「スポーツ大会」だってあります。「時差企画」と言って時差が発生する日にパロディー的な企画が行われたりもしました。
また、ピースボートの船内企画に参加するときは、予約も費用も必要ありません。参加してみたいモノ、興味あるモノがあれば、ふらっと気軽な気持ちで参加できるのが、ピースボートの船内企画の嬉しい特徴です。

クルーズによって乗客が変わるので、行われる企画も異なります。この船は乗船客である自分自身の行動で、より面白くすることができるでしょう。ステータスを楽しむ豪華客船とは全く違う面白さがピースボートには詰まっています。

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